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探偵小説 マリアバックナンバー 第16話〜第20話 登場人物紹介ジャック天野 探偵 沢田久美 探偵助手(天野の事務所に居候) 井上夫婦 家出調査依頼人 井上幸太 家出少年 マスター 純喫茶<憩い>のマスター ヒロ 井上幸太の友人 東谷 井上幸太の先輩 渡辺翔 上に同じ 山本 下請けの調査員 あらすじ大阪で私立探偵を営むジャック天野のもとに、ある日中学生の家出捜索の依頼人夫婦が訪れた。この依頼を発端に事件に巻き込まれるが…… 20話 「そらぁそうと刑事さん」 「ん?」 「幸太はどこでどうやって死んどったん?」 おれの素朴な質問に、刑事は陰険そうな目をさらに陰険そうに細めた。 「それはお前がよお知っとんのちゃうんか?」 何とも表現し難い、嫌な笑い方だ。元々4時の方向に歪んでいるこのオッサンの 不細工な口元が、更に歪んで5時の方向を指している。 「知らんから聞いてんにゃけど」 「道頓堀に浮いとったんや」 「死因は?」 「今調べとるっ!」 「なんでおれが犯人やと思うわけ?」 「お前おちょくっとんのかっ!」 おちょくってんのはお前らや、と言いたい。 「おれが<憩い>から幸太を連れて出たって言うとるヤツがおんのか?」 「そやっ」 「誰やそれ?」 「今、向こうで調べとる若いやっちゃ。お前が入るの見たと言うとる」 「んで、出たんもか? 一緒に連れて出てきたっちゅうんか?」 おれの強い口調に刑事は黙った。少なくとも自宅から連れ去られる何時間か前までは、完全に熟睡している姿を幸太の親が確認している。もし幸太が<憩い>にいたとして、子供とは言え60〜70kgもある男子を、日頃から体も鍛えてないおれが一人でどうやって運び出したのか聞いてみたいもんだ。 「あぁ、天野君」 「くん?」 「いや、天野さん。まぁそう尖がらんと捜査協力してくれんか?」 一転して今度は下手に出てきた。 「なんぼでもしますけど、とりあえず容疑者扱いはやめてよ。何の証拠もないんやし……。大体、おれが客の息子殺して何の得になんの? ちょっと考えたらわかんのちゃうの?」 わけがわからない。おれから引き出したい情報があるのか、それとも……。 「かつ丼食うか?」 時間は昼をかなり回っていた。 「食うかって、どうせ自腹でしょ?」 「よお知っとるのう」 「アンタと向かい合うて食うたってうまないしいらん。別に逃げも隠れもせんし帰してよ」 刑事は苦笑を浮かべて席を立ち、意味不明に何回も自分で頷くように首を上下させながら部屋を出て行った。 それから一時間。別の若い刑事が入ってきた。 「ご苦労様でした。今日はこれで結構です」 おれは呆れて何の言葉も出ず、無言で立ち上がって部屋を出た。署の出入り口まで、この若い刑事にエスコートされ、「またご協力お願いします」と言われて見送られた。 外に出ると、この三日ほどの疲れが一気に出てきた。ちょうど通りがかった流しのタクシーを拾う。事務所の所在地を告げ、シートに深く体を沈め、まさに一瞬で寝入った。 このページのトップへ 19話 (ハメられたか……) そう思うと返す答えもなく、執拗に机を叩きながら迫る刑事を前にして、ただただ押し黙るだけだった。 よく考えてみると……そんな悠長なことは言ってられない状況だが、整理してみる。刑事には伏目がちな表情で暗に黙秘権を行使する意思を示ておいた。 確か山本は久美に殴られたかも知れないと言った。<憩い>のマスターに続いてアイツがもし向こうの人間なら、おれをハメることなんて容易いことだ。わからないのは、そこまでして何故おれをハメたいのかってことだが、余程おれが邪魔な存在になってるに違いない。 とは言っても、おれはただ単なる一介の探偵に過ぎない。それも幸太のことに至っては、父母から聞いている情報と、3日間の調査で知り得た外郭の情報だけで、狙われるような憶えはないのだが……。 目の前の刑事がタバコをすすめてきた。気のない素振りで一本を指にはさみ、差し出されたライターの火に近づけて燻らせた。 「お前の知ってることを言うてくれたらええねんけどなぁ」 攻め方を変えようというのか、横を向いて煙を吐き出すおれを、真正面から冷めた目で見ながら、言葉だけは妙に下手に出てきた。 「井上君はなんで殺されたんですかね?」 とぼけた質問に少々気を悪くしたのか、刑事のこめかみの血管が浮き出た。 「それはお前の方がよう知ってんのちゃうか?」 「彼が入ってた不良グループの事は知ってはる?」 「あぁ、『ドクロ』とか言うグループやろ? 悪いグループやて聞いてるけど、不思議と(誰も)挙がらんなぁ。この辺は三つのグループがあるけど、他のとこはクスリやなんやでよう挙げてんにゃけどな。大したことしとらんのちゃうか?」 「頭は誰か知ってます?」 「渡辺とかいうヤツやろ? アメ村でサテンやってると聞いとる」 (翔か……。表向きはそういう体裁か) 「あれは飾りですやろ?」 「飾り?」 「釈放してくれたらもうちょっと詳しい資料持ってこれますけどね」 ボソリとおれが言うと、刑事は資料という言葉に反応はするが、すぐに眉間にしわを寄せて不審そうな顔をした。 「そう言うて逃げんにゃろ? 任意やから無理は言えんけど、お前の疑いが晴れるまではアカンで」 「疑いて、おれ何もしてないでしょ?」 「ほな昨日の夜から今朝方までどこ行っとったんやっ!」 「事務所」 「誰か証明してくれるか?」 「事務所におったんは証明できんけど、夜中に駅前の牛丼屋に行った」 「何しに?」 「仲間がやられたんですわ。んで、牛丼屋の前に捨てられたんを回収にね。店の店員に聞いてもろたらわかりますわ」 刑事は席を立ち、取調室を出た。恐らくウラを取りに行ったのだろう。ここでこうしてのらりくらりと刑事をかわしていても埒が開かない。と、言って、おれが知ってる範囲の事をこの刑事にゲロったところで何も進展はしないか……。 正面のドアが開き、刑事が戻ってきた。 「お前の連れは、なんで牛丼屋に捨てられとったんや?」 こっちが聞きたい話だ。 「さぁ? 店を張り込ましとったら襲われたらしいけどね。詳しい話を聞こか思とったら、アンタらに無理やりここへ連れてこられたんやがな」 おれが苦笑しながら嫌味交じりに言うと、刑事はバツの悪そうな顔をした。 「司法解剖とか言うのはもう終わったん?」 「いや、今やっとるやろ。なんかあんのか?」 「多分ね」 思わせぶりな態度でおれが言うと、刑事は「何や」と繰り返し問い詰めた。 「結果が出てのお楽しみ」 あまりおちょくりすぎたのか、刑事は機嫌を損ね、舌打ちをして席を立った。 「ほな、わかるまで帰さんでぇ」 そういい残し、再び取調室を出て行った。 それから一時間程ほったらかしにされた後、刑事は戻ってきて、落ち着いた顔でおれの前に座った。 「覚醒剤やなぁ」 「そうでしょ。後のガキやマスターも調べてや」 「お前に言われんでもやっとる。他になんか知っとんのか?」 「そやから言うてますうやん。帰してくれたら資料持ってくるって」 「ガサ入れよか?」 「はぁ? ウチに?」 「そや」 「何でやねん。なんもしてないのに何でおれんとこにガサ入れんねん。アホちゃうか?」 「いや、おまえは他になんか知っとる」 どうも、得たいの知れない『何か』が、おれに襲いかかって来ているような感がある。 「容疑者か、おれは?」 「まだ、一応、参考人やけどな」 世の中には冤罪で苦しむ人がたくさんいると聞くが、彼らの気持ちがよく理解できる。何も思い当たることはないが、気持ちの上でどうどん追い込まれていくのが自分でもわかった。 このページのトップへ 18話 インターフォンが鳴った。ドアを開けると、イカつい顔の男が二人立っていた。一人は50歳代。半袖のカッタシャツの袖から、よく陽に焼けた丸太のような腕がにょきりと出て、背丈はおれと同じくらいだが、横幅の分、一際大きく見えた。 もう一人はグレーのスーツに身を包んだ20代後半の男。細面で無表情な顔立ちだが一昔前の角刈りが妙に印象的な青年だ。風体を見ただけで彼らの用事は察しがついた。 一呼吸おいて、先輩風の男が胸ポケットからお決まりの水戸黄門の印籠を出し、同行を求めてきた。 「なんの用事で?」 「井上幸太くんの事で、いくつかお聞きしたいことがあるんですよ」 中年刑事は大きく下手に出て、おれの機嫌をうかがった。別にやましい事があるわけではないし、ちょうど状況を整理したかった。警察に行けば新しい情報も入るかも、と、半ば喜びはしたが、後ろに控えた後輩の、汚い物でも見るような目が気に入らない。 「関係ないと思うけどな、おれは」 「なんか調べとったんちゃうんか?」 若い刑事は頭ごなしに喧嘩口調だ。これだから刑事はいやだ。どこの刑事でもそうだが、何故かタメ口、喧嘩ごし。国家権力とは怖いものだ。 「お前には関係ないやろ?」 おれが吐き捨てるように言うと、今にも飛び掛りそうな若輩大門刑事を先輩刑事が制した。 「別に参考人でも容疑者でもないんですよ。知っておられる情報をお話いただけるとありがたいんですよねぇ」 このイカつい中年男の口調にも別の意味の怖さがあった。幸い仕事も一段落ついたことだし、情報収集という意味も込めて、パトカーに乗った。 しかし、どういうわけか、両脇をこの二人に固められたのには閉口した。 ミナミ署に到着する。駐車場は賑やかだ。制服警官に両脇を抱えられ、意味不明な外国語でその警官を罵る屈強な外国人男性が、パトカーを降りたおれの前を横切り、続いて別のパトカーからはいかにもコールガールという金髪のグラマーな外国人女性が婦人警官に連れ添われて入って行った。 中年刑事に連れられたのは3階の刑事課。5名ほどの刑事がおれのことなど目もくれず、熱心にPCに向かっていた。 「悪いけど、ここしか空いてないし、ええやろ?」 取調室。広さは3畳ほどか、三方をヤニが染み付いた、白とも黄色とも言いにくい、独特の色をした壁に囲まれ、南側の唯一の小さな窓は鉄格子で覆われていた。 この部屋に入った瞬間、やるせない思いにかられるのは、彼ら独特の演出のなせる技なのか、事務机に向かい合った瞬間に心の中が澱んできた。 「なんでした?」 おれはさっさと言うことだけ言って帰ろうと思った。 「お前、昨日の夜から今朝方までどこで何しとった?」 「はぁ?」 (いきなり「お前」てか……) 大人しそうな中年刑事は豹変し、手のひらを返したように、いかにもおれを犯人扱いし、昨夜のアリバイを訊いてきた。 おれは、カッチ〜んと、一瞬にして頭に血が上るが、これが彼らの常套手段であることは火サスで心得ている。 「何て、仕事してましたがな」 「<憩い>言うて喫茶店知っとるなぁ?」 「さぁ?」 「とぼけるなっ!」 中年刑事はお決まりのポーズで机を叩き、丸い金属製の灰皿が振動でたまらず飛び上がった。 「チクりがあってな、お前がシャッター開けて入って行くの見たそうや」 すぐにおれの頭にはカギ屋のアイツの顔が浮かんだ。が、アイツがチクるような事は無い。と、思いたい。 「へぇ、それ誰?」 「匿名の通報や」 得意の十八番。 「匿名て、そんなええ加減なもんで善良な一市民をこんな目に合わすの?」 うっと、刑事は言葉に詰まり、気を取り直して続けてきた。 「あの店で何見つけた?」 見つけた?――― 「見つけたもなにも、行ってないのにわからんやん」 「井上君がおったんちゃうか?」 「はぁ?」 「井上君をあの店で監禁したって、不良グループの一人が証言しとんや。お前が店に入って連れて行ったて言うとるっ」 このページのトップへ 17話 事務所のドアを開けると、ソファで横になっていた山本が頭を押さえながら痛々しく起き上がった。 「お疲れ様です」 声にも元気はなかった。 「ホンマに疲れましたわ。どうですが具合は?」 「あちこちがズキズキ疼きます……」 「もうちょっとしたら医者連れて行きましょか?」 「はぁ、お願いします……」 おれも向かい側のソファーに横になった。天井を見上げ、スッと目を閉じると、そのまま意識が自然に遠のいた。 すぐに意識が戻ったと自分では思ったが、山本に体をゆすられて起きたのが4時間後の11時過ぎだった。異常に焦った声が夢の中でも響き、現実の世界へと呼び戻された。 目の前に山本の顔があった。 「死んだって!」 「あぁ? 誰が?」 「ターゲットです」 夢の続きを見ているようで、夢うつつに聞いていたが10秒あまりで正気に戻り全身の血が頭に向かって逆流してきた。 「今、電話があって!」 「誰から」 「依頼者でしょう。井上っていう女性です!」 「なんてっ?」 「いや、向こうも慌ててて、また電話するって」 頭の中が混乱していた。おれも山本も。少し頭を冷やそうと、冷蔵庫を開け、ペットボトルの麦茶をラッパ飲みし、余った分をキッチンで頭にぶっかけた。 着ていたTシャツを脱いで頭を乱暴に拭き、濡れたTシャツで更に顔を何回もこすり上げて、腫れた瞼に気合を入れた。 (死んだ……やつらに拉致られたのが数時間前だ。眠ったまま殺れたのか?) 情報不足は否めない。すぐさま井上宅にダイヤルするが何十回と呼び出しても応答は無かった。 気持ちは焦るが動きが取れない。同時に久美のことが気に掛かる。ターゲットがやつらに殺れたのなら、アイツが今回の事情を知っていることがやつらにわかれば遅かれ早かれ殺れるだろう。 事務所の中をウロウロと何度も回るが、対処法も善後策も出てこない。とにかく連絡待ち。 「どうします」 山本が顔をしかめながら小声で繰り返す。 「とりあえず待とうか」 ふと玄関脇の久美が使っている部屋を見ると、ドアが開いているのに気付いた。アイツが居候しにきてから、この部屋には足を踏み入れたことはおろか、中を見たことも無い。 ドアを開けると、中は案外こざっぱりとして、窓際に簡易ベッドが置かれ、布団とシーツがキレイにたたまれている。これといって目立つものはない。衣類はすべてクローゼットの中に収納されていた。 ベッドの下に黒いキャンパス地のボストンバッグがあった。ジッパーを開けると化粧道具やシャンプー、リンスなどの洗面用具、ドライヤーと一緒に写真立てが入っていた。 木の枠でできたこの写真立てには写真が一枚。女の子が二人方を組んでいる写真だ。右側の制服を着た女が久美だろう。恐らく高校生の頃と思われるが、あどけない顔立ちに今の面影がダブる。左側はやや年下の女の子に見える。お下げ髪から考えると小学6年生くらいかも知れない。 写真の裏を見るがメモなどはない。目ぼしいものはなにも発見できず、写真もバッグに返しておいた。 部屋を出ると、山本が恐縮した顔で「こんなこと言って……」と前置きで断りながら、もぞもぞと何か言っている。 「なんて?」 「いや、なんとなく思い出してきたんですが、私をどついたん久美さんちゃうかなと……」 このページのトップへ 16話 「で、他に何かご存知なことは……」 刑事はおれの顔を覗き込んだ。言葉は丁寧だが、威圧的な目をしている。知ってることは話せと命令したそうだ。 「まだ調査途中なんですよ」 我ながら白々しいとは思ったが、とりあえずとぼけてみた。 「あの息子さん、不良グループに入ってるらしいでんなぁ」 「らしいですね」 「どんなグループでっか?」 「どんなって、そら私なんかよか刑事さんの方がよう知ってはるでしょ?」 「う〜ん、色々あるもんなぁ今日日は」 「マリアって知ってます?」 「知らん。何ですか、グループの名前?」 本当に知らないような雰囲気だ。 「どうもそれが頭やってるグループみたいですけどね。ホンマに詳しいことはわからんのですわ、それだけしか」 刑事は不満そうな顔だ。どうせかぎ屋がゲロするだろうから店のことは言っといた方がいいかもしれない。 「溜まり場っちゅうか、アジトみたいなもんがあるんですわ」 アジトという言葉に刑事のメガネの奥の細い目が光った。 「どこですか?」 「DoBlackって知ってます?」 「あぁ〜、昔なんかで挙げられとったなぁ。四ツ橋のランプんとこやろ?」 「そうですわ。そこへさっきのかぎ屋が仲間と一緒に幸太を運び込んだみたいですわ。今のとこ、それぐらいしかわかってないんですよ」 刑事は家の中にいた若い刑事を呼び、小声で何か指示をし、おれの方に向き直って、軽く会釈しながら捜査協力の礼を言って、覆面パトカーに乗り込んだ。 おれもすぐさま自分の車に乗り、覆面パトカーの後を追った。言わずと知れた例の店。突然のパトカーの登場に出勤前のサラリーマンやOLであっという間に人垣ができた。 10分後、若い刑事に腕をとられて出て来たのは、黒人の店員だ。脇をしめて両手をひろげ、外国人特有の“なんのこっちゃわからない”というジェスチャーで首を横に振りながらパトカーに押し込められた。 続いて鑑識班が到着し、現場保存の為に周囲に虎ロープが張られ、制服警官が警備にあたる。 約1時間して中年刑事が<憩い>のマスターと20歳くらいの少年を連れて店から出てきた。少年は渡辺ではない。ワゴンの運転をしていたパシリだ。 マスターはおれに気付いたようだが、すぐに目線を伏せた。二人はそのままパトカーに乗せられ、現場を後にした。 店の中には他に誰もいないようだ。二人が連行されると刑事たちは店を出て、後は鑑識任せとなり、黒人店員は事件には無関係と言うことか、パトカーを降りて店に戻った。 ちょうどおれも現場を引き上げようと車のドアを開けた時、胸ポケットの携帯が鳴った。 「山本です。どうですか?」 苦しそうな声だ。 「う〜ん、連れていかれたみたいです。例の店もガサ入って、ひっくり返ってますわ」 「そうですか……。私、さっき気付いたんですが、眠ってる間に久美さんから着信ついてますわ」 「えっ! 何時?」 「6時10分になってます。かけ直したけど、今はもうかかりません……」 着信がついてるだけでは、久美からの電話かどうかはわからない。いや、この状況では、拉致ったヤツがリダイヤルかなんかで直前の通話者を確認しただけである可能性の方が高い。 「とりあえず戻ります」 山本も気落ちした声で電話を切った。 パトカーの隣に路上駐車していた愛車に乗り込み、半ば放心針状態で事務所に向かった。そう言えばここ数日満足に寝ていない。そう思った途端眠気が襲ってきたが、なんとかステアリングを操作して帰り着いた。 この物語は完全なフィクションです。登場する人物、団体等の名称はすべて架空のもので、実在する人物、団体等とは何ら関係ありませんので、御了承下さい。 このページのトップへ |
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