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メルマガ版「探偵さんの報告書の切れ端」


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 vol.001 裁判傍聴記1



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□裁判傍聴記1

 *このメールマガジンは等幅フォントでお読み下さい
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 暇つぶしと言うと、ちょっと失礼なのですが、小生の一つの趣味として、たまに
裁判傍聴に行くことがあるんです。今日も京都地裁近くで用事がありましたので、
地裁内を覗いてみましたら、101号大法廷において「現住建造物等放火事件」の
審理が行われるということで、傍聴させていただきました。

 この事件の概要は、平成17年6月19日未明、世界遺産に登録されている京都
の仁和寺内の僧侶学校「仁和寺密教学院」内の一室でボヤがあり、同学院内の僧侶
(26・以下「A」)が同年9月に逮捕起訴されたが、犯行を否認しているという
ことらしく、今回は証人尋問(どちら側かわかりませんが)として、当の被疑者A
と、警察官2名が出廷してました。

 開廷前の傍聴席には、放火された仁和寺のえらいさんと思われる高僧風の男性が
7〜8名、新聞記者風の男女が10名ほど、以下一般人的な人も含めて全部で30
名ほどで傍聴し、13時30分の開廷に15分ほど遅れて裁判官3名が入廷すると、
全員起立し、審理が始まった。

 まず、一つ目の証人尋問───これは恐らくですが、どうも捜査過程において、
燃焼実験の実況見分が行われたようで、その実験の目的や結果についての質問のよ
うだ。この審理で証人席に座ったのは、京都府警の捜査一課(たぶん鑑識の人)の
警察官で、同実況見分を担当した責任者だった。

 事件現場は僧侶のいわゆる学生寮の一室内で出火場所は同室押入れ内の下段に置
かれた三段棚(カラーボックス?)付近というが、同棚の上部(当時スポーツバッ
グが置いてあった)であることが関係者の証言等から判明しているようである。

 最初に利発そうな30才代の美人女性検察官が証人に質問をして、この実況見分
の目的と結果についての確認をする。要するに、この実験が、出火した押入れに近
い状態で行われ、結果として出火から何分後に火災感知器が反応するかということ
を実験したと確認する。質問からわかることは、2回の実験をして、出火から感知
されるまで、1回目は約5分、2回目は約1分30秒ということだったということ
であった。

 想像の範囲内であるが、恐らくこの証人は検察側の証人で、証拠提出された実況
見分の信憑性を唱えたかったのだと思う。検察官が歯切れの良い口調で、段取り良
く質問していたので、証人も案外スムーズに答えていたように感じた。
(美人だったしね)

 この後、被告代理人の弁護士が反対尋問を行うが、30才代と思しき若い男性弁
護士は、少々オドオドした様子で、故意にかどうかわからないが、検察官がしたの
と同じような質問をオウム返しに行い、証人がややイラついた様子が傍聴席からも
うかがえた。

 弁護人の質問の要点は、実験が何故2回行われたかと言うことと、実験を行った
際、着火位置を1回目は三段棚の下部にある衣類、2回目を三段棚の上部で行った
ことの意味について、さらに1回目を押入れふすまを閉めた状態で行い、2回目に
ふすまを10cm開けた状態で行ったことの意味を問い質したものだった。

 客観的に聞いていると、要領を得ない駆け出し弁護士の質問の仕方が悪いのかと
も思え、質問の趣旨が曖昧で返答に困っているようにも思えるが、もしかすると、
突っ込まれると困るようなことがあるので、それを嫌ってイラついているのかとも
取れる。

 そう思っていると、最後に裁判長の質問が始まった。


 この裁判長は関西弁で鋭く突っ込んだ。1回目の実験で三段棚上部がある程度の
出火場所だとわかっているのに、何故その下部に着火したのか、何故2回目の実験
の時だけふすまを10cm開けたのか、出火してどのくらいの時間で感知器が反応
するかを知るだけで、何故2回も実験を行うのか、何故現場を細かく再現して行わ
ないのか。

 以上のような点を次々と質問し、証人は少しタジタジになり、最終的には何かこ
の実験がいかにもお粗末で、全く証拠能力はないのではないかと、半ば呆れて質問
を終えるような感じで終了した。

 冒頭の検察官の質問の際、この証人は実況見分の責任者ではあったが、実はこの
事件の捜査を担当していたのではなく、上司からの命令で、燃焼実験の実況見分を
行ったことを確認していたが、警察組織の何か一抹のいい加減さのようなものも露
呈した証人尋問で、「わしはやれと言われたからやっただけで、わしに聞かんと上
の者に聞かんかい!」と言いたげな悲しい組織事情を物語る証人の背中が印象的だっ
た。
(おまわりさんも辛いなぁ)

 続いて二つ目の証人尋問───当の被疑者Aが被告人席から証人席に移る。年齢
は26才のこの若い僧侶は、一見すると弱々しい、とても死刑まである放火の罪に
問われるような凶悪犯には思えないというのが率直な感想だ。

 今回の証人尋問は、ポリグラフ検査(俗に言う「ウソ発見器」)結果についての
質問で、なんとこのAは捜査段階で行った、事件から1ヵ月後のポリグラフ検査で、
6項目の質問中全問で黒判定を受けているという。それでも否認。
(すごいなぁ、真っ黒やん!)

 検察官の質問は、どう考えてもあなたが犯人で、犯人だからこそポリグラフ検査
の際の質問に一定の反応があるという観点から行われている様子がうかがえるが、
Aは質問に対して色々な推理をして考えていたので、そういう反応になったと言う。
さらにポリグラフ検査についての結果については、「ウソをつけば反応する」とい
うことも事前に認識しているようであるが、本当のことを言っている自分に何故反
応するのかと言いたげだ。

 この辺の矛盾は、先の裁判長はまたまた鋭く突っ込んで、最終的に不自然な証言
だとAをたしなめたが、それ以上は責めなかった。多分「どう見ても真っ黒やのに
どこまで否認するの?」と言いたいのだろう。小生の前で傍聴していた仁和寺の関
係者も何か苦虫を噛みつぶすような表情で、薄ら笑いすら浮かべるこのAの証言を
聞いていた。

 この証人に対するやり取りで、小生も素人ながら、少しビビッと来るものがあっ
た。それは、検察、弁護人、裁判官の三者のポリグラフ検査の質問に対するAの答
えかなにかで、Aが「犯人は時間がなかったので…」という推理をしてという話し
があった。すぐさまそれを検察官に「何故、犯人は時間がなかったと思うのですか
?」と突っ込まれ、Aは答えに窮した。結局、質問の意味がわからない…というよ
うなことでその場を逃れ、有耶無耶に終わってしまった。

 さらに着火物は台所にあったチャッカマン(被疑者が台所にいたので)ではない
か、着火場所は2枚ふすまの左側のふすまを開けた中にある三段棚付近ではないか
と言うことが証人質問でわかった。で、実はこの証人はボヤの発見者でもあるが、
質問中に発見時の出火位置を図面で記すのに左手でサインペンでマークしていた。

 もし仮に犯人の心理の中に「犯行に及ぶに際して時間が少ない」という意識があっ
たなら、開けやすい方のふすまを開けて、そのまま着火すると思うが…。
(何か推理小説や推理ドラマみたいですね)

 その後、三人目の証人は、京都府警科学捜査研究所(いわゆる「科捜研」)の所
長でポリグラフの第一人者という方が出てきて、ポリグラフについての信憑性や性
能などを語っていましたが、あえなく小生の時間となりまして、そそくさと地裁を
後にしました。

 何か面白そうな事件でしょ。事件に関する新聞記事は以下の通りです。

http://www.tanteisan.com/magazine/data/ninnaji.htm


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